おまけ話:第壱話「ある日の皇帝と禁軍武術師範」
ある日、禁軍武術師範、マキシマム・揚は、皇帝、黄 紫星の謁見に護衛役として同席することとなった。
謁見にやってきたある武候は、見目麗しい女カブトを連れていた。
程なく謁見は、終わり歓談の時間となった。
その女カブトは、マキシマム・揚に興味があったようで積極的にマキシマム・揚に話しかけた。
話しけられたマキシマム・揚といえば不機嫌そうに「ああ」とか「そうだな」といった相槌を適当に打つだけだった。
その様子を見て黄 紫星は、不思議に思った。
愛妻家にして女好きという変わった人物として宮廷内にその名を轟かせているマキシマム・揚が美しい女性に話しかけられて
不機嫌などということは、目を疑うような光景だ。
歓談も終わり謁見の場にマキシマム・揚と二人だけになってから黄 紫星は、
マキシマム・揚に尋ねた。
「マキシ。なぜあの女カブトに冷たい態度を取ったんだ? お前らしくないな」
「皇帝の目の前で私的な会話ができるか」
その返答に感心したように黄 紫星が頷きもう一度尋ねた。
「で、本当の理由は何だ?」
「あれは、男だ」
吐き捨てるようにマキシマム・揚が言った。
「私には、女にしか見えなかったが」
「俺は、美しい女を見ると多少、気が惹かれる。だがあの女を見ても全然気が惹かれなかった。
だからわかった。あいつが女に変装した男だと」
「それは何とも単純な推理だな」
黄 紫星があきれたように言った。
「単純ではなく明快と言え」
「少しは、成長したかと思ったんだがな」
「悪かったな。こればかりはどうにもならん」
「奥方には内緒にしておくぞ」
「そうしてくれ。ばれると困る」
かくてこの話は二人の話題に二度と上ることは無かった。
おまけ話:第弐話「禁軍武術師範のスパルタ教育」
ある日、禁軍武術師範、マキシマム・揚の元に武術の教えを請いに若いカタナがやってきた。
適当に相槌を打ちながら会話していると若いカタナは、立ち会いたいと言ってきた。
マキシマム・揚が相変わらず不真面目な態度で尋ねた。
「いつ立ち会うんだ?」
「今すぐにでも」
そう言った瞬間、マキシマム・揚は、若いカタナをマカブッた。
そして倒れた若いカタナを見ながらぽつりと呟いた。
「まだまだ若いな」
おまけ話:第参話「花より団子」
ある日、白耀姫は、白房に尋ねた。
「白房。お主は、若葉と私どっちが好きだ」
(わかばちゃん)
即座に白房が答え白耀姫が地面に崩れ落ちる。
何とか立ち上がり再び白耀姫が尋ねる。
「お主、他に好きな者は、おるか?」
(さなえさんもすきだよ)
女の名を聞き再び白耀姫が地面に崩れ落ちる。
瀕死の状態になりながらそれでも立ち上がる、
「その理由は?」
(ごはんをくれるから)
明確な答えに白耀姫が復活する。
「よし!白房。なれば今夜は、楽しみにしておれ。私が腕を振るってやる」
その晩、白耀姫は満漢席を作り若葉と白房に振舞ったが二人が食べることは無かった。
あまりの量に食べる前から食欲全てを奪われたからだ。
結局、満漢全席は、白耀姫が一人で平らげた。
おまけ話:第四話:「禁軍武術師範が語る
勇者の条件」
ある日、道場に呼ばれたマキシマム・揚。
そこで道場生達に様々な質問が出た。
一応、禁軍武術師範として真面目に質問に答えるマキシマム・揚。
ある道場生がマキシマム・揚に尋ねた。
「禁軍武術師範殿が考えるもっとも勇気がある者とは誰ですか?」
マキシマム・揚がしばし考え言った。
「その者は、この中にいるかも知れない。今から私の質問に答えてくれ」
道場内が静まり返る。
「この中で自分の妻が怖くない者は、左へ、怖い者は、右へ移動してくれ」
その質問に対し一人を除き全員が右へ移動した。
マキシマム・揚が一人左に残った男を指差し言った。
「彼が一番勇気がある者だ」
マキシマム・揚が一人左に残った男に近づき言った。
「どうして左に残ったんだ?」
マキシマム・揚の期待した答えは、私は、妻など怖くありませんだった。
「はあ。何を言っているか聞えなかったもので。そのような時は妻からみんなと一緒に行動せず違った行動を取りなさい
と言われたもので」
マキシマム・揚は、無言でこの男をマカブった。
おまけ話:第
五話「仁之介と茜の技講座」
「隠れ里一の暴れん坊、犬塚黒房仁之介だ。これから作中で使われた技の解説をするぜ」
「犬塚礼姫茜です。今回は、不甲斐無い弟のフォロー役です」
「何か酷いことを言われているがまあ、いい。まずは、マキシマム・揚の使う剣技の説明からだ」
「・・・どうしたの? 早く説明しなさい」
「他人の技なんて知らん。剣技は、俺の範囲外だ。姉貴、頼んだ」
「はあ、しょうがないわね。マキシマム・揚の剣技は、作中でも説明がある通り自分の意を消し更に剣の軌道を絶えず
変化させ連撃を加えるものです。
最初の構えは、柳生新陰流の無行の位に似ています。
蹴りを多用するのは、剣を握っている時は拳は使えないからとのことよ。
回し蹴りを多用するのも非力なので回転を加えて威力を補うためだそうよ」
「特技で言うなら何になるんだ?」
「自分の意を消すのが居合。連撃が二天一流+二刀流ね。
武器や拳や蹴りに紫電を纏わせるのは雷帝ね」
「雷公鞭とミフネを倒した蹴りは?」
「天変地異と死の舞踏。両方とも神業の演出よ」
「なんか色々やってるな」
「2ndからのキャストだから年季が違うのよ。ちなみに今回のDでトループを取れなくなったから
三合会の実権を全て奪われたという設定になったそうよ。
その代わり奥義を取って禁軍武術師範になったそうよ。
ツバメ返しが無くなったからその代わりに取ったというのが真相らしいけど」
「あとこいつのコンバットリンクのフルメタル・カンフー種別:外功ってなんだよ」
「詳しくは鬼哭街をやればわかるわ。名前の由来は、鬼哭街のサウンドトラック十四曲目からよ」
「それってやばくねえか?」
「誰も気にしないわ。たぶん」
「あとコンバートの時に最初そのまんま鬼哭街の主人公のようにするつもりだったという噂もあるが・・・・」
「黒歴史よ。忘れなさい」
「次に来栖の戦法」
「どうしたの? 早く説明しなさいよ」
「せこく頭を使って戦う奴のことなんて俺は、気に入らん」
「あなたは、馬鹿だからね。来栖は、推理力を働かせ相手の動きや戦法を読み対抗策を立てて戦いを挑みます。
マキシマム・揚のように考える前に技を繰り出すのではなく考えて策を立てて技を出し戦う人ね。
特技で言うならシャーロックホームズを使っているわ。
あとは、刀身に気を流すは、そのまんま鉄拳ね。
ローズ・カーブを着た時の動きは、縮地よ」
「あのへんてこな剣と鞘と服は、何だよ?」
「ハースニールは、ダイアモンドの騎士の剣よ。詳しくは、ウィザードリィをやればわかるわ。
鞘は、アーサー王の話に出てくるエクスカリバーの鞘と同じ力を持つ物らしいわ。
特技で言うならハースニールは、分心+霊刃。鞘の能力は、バサラの障壁ね。
空刃は、凪の騎士よ」
「ローズ・ガーブは?」
「戦闘法衣の相当品らしいわ」
「こいつの還魂呪文って何だよ?」
「黄泉還りの演出よ」
「あと風龍を読んだりフェイト ステイナイトをやれば元ネタが全て一発でわかるらしいな」
「誰も気にしないわ。たぶん」
「あと現実世界では、こんなに上手く策を立ててないって聞いたが」
「現実は、いつも厳しいものなのよ」
「次は、白房」
「はい。私が説明するからあなたは、そこで座ってなさい」
「俺がこのコーナーの主役のはずなんだがなぁ」
「白ちゃんの技は、咆哮を上げて精神に影響を及ぼします。
特技で言うなら畏怖+ゲシュタルト崩壊。
禁じ手の心の中に入るというのは伝心+畏怖+ゲシュタルト崩壊+サブリミナルよ。
駄目押しに神族でダメージを上昇させているわ」
「可愛い見た目によらず差分値二倍に心理以外で防御無効にダメージカード二枚かよ」
「白ちゃんは、大人しいから悪いことしなければ咆哮を上げたりしないわ」
「俺、禁じ手食らってるけど」
「それは、絶対あんたが悪いのよ」
「しかし俺達の犬神の一族って結局何なんだよ」
「獣の一族にクロスブリードで神族を重ねるそうよ。
八つの聖玉を受け継ぐと神族が発現するのよ」
「聖玉は何になるんだ?」
「実はレンのガラス球の相当品らしいわ。使いこなせればだけど」
「そうだったのか。知らんかった」
「何であんたが知らないのよ!」
「さて、あの小娘のことの説明に行くか」
「ええ。早く説明しなさい」
「・・・・。いや、何かあいつの親父に負けたのを思い出して腹が立ってきた。姉貴、頼んだ」
「いい加減にしなさいよ。白耀姫は、戦姫と名乗ってる割には作中であまり戦ってないわね。
虎の顎のように手を組み合わせるは少林寺拳法の虎拳の構えらしいわ。
神気を操るが鉄拳。五指をかぎ爪のように曲げるが手刀。あとは、人化の術も使えるわ。
仁之介との喧嘩のシーンは、お互いに神族+乾坤一擲+鉄拳で殴りあった演出ね。
まったくはた迷惑な喧嘩ね。白虎の姿は、獣の一族の魔性よ。彼女の白虎の一族も私達と
同じく獣の一族にクロスブリードで神族を重ねてあるわ」
「あいつの親父も似たような攻撃してきやがったな。親子二代でむかつく奴だ。
そういや北斗聖君と南斗聖君を呼びだしてたな。ありゃいったい何だ?」
「黄泉還りの演出よ」
「おかげで俺が作っておいた借りがパーだ。どうしてくれるんだ!」
「はいはい。次は誰の説明をするの?」
「セレス・劉。術関係は、姉貴の専門分野だ」
「まあ、そうなんだけど。あんたやる気ある?
セレス・劉は、喉天犬を操って相手の攻撃を中断させ護衛するの。特技で言うなら元力・生物ね。
あと太極を描いて守るのは自動防御の演出ね」
「拳指を結ぶのは?」
「昔のルールでいう術の発動のためのキーアクションよ。拳指で手裏剣を弾き落とすは、
ディフレクションじゃなくて白兵の演出よ」
「そんなルールもあったな」
「そうね。術を使う所は、キーアクションらしきものをみんなやっているわ」
「姉貴の術は?」
「特技でいうなら火炎魔人+力学+神族よ。力学で原子を加速させて炎を起こしているわ。
キーアクションは、瞳を赤く輝かせるよ」
「召喚陣を解除した術は?」
「・・・天変地異よ。炎は、演出ね」
「・・・姉貴。実は、召喚陣を解除できなかったから力ずくで破壊したのか?」
「いいじゃない。解除できたんだから。それとも文句ある?」
「いいえ。ありません」
「なら別に構わないわね。さっさとあんたの技を説明しなさい」
「おう。まず白虎大回転尻尾投げ!」
「ようするにジャイアントスイングね」
「続いて青竜顎殺し!」
「ようするに昇竜拳ね」
「更に玄武甲羅割り!」
「クラックシュートね。わからないわよ、この技。案外、みんな覚えてないわよ、きっと」
「最初は、玄武亀頭締めで黒竜の首を締め上げようとと思ったんだが」
「ようするにギロチンチョークね。技名がどことなく下品だからやめたのよね」
「最後に西洋式鳳凰豪腕葬!」
「アックスボンバーね。西洋式ってついてるからみんなウェスタンラリアートと間違えるわよ」
「L字に腕を曲げて肘をぶつけるって書いてあるからわかるだろ。
ちなみにこれみんな中華四聖獣に叩き込んだすごい技なんだぜ」
「馬鹿なんだか偉大なんだか分からないわね。早く残りの技の説明をしなさい」
「おう! まず五十ニの奥義の一つ、北斗原爆落とし!」
「ようするにノーザンライトボムね」
「続いて南斗原爆固め!」
「ノーザンライトスープレックスと思わせておいてかんぬきスープレックスじゃない。
誰も気がつかないわよ。マイナーすぎて」
「ちなみに北斗聖君と南斗聖君を投げ飛ばした技だ」
「はいはい。ちなみに特技で言うならみんな鉄拳+イカサマ+乾坤一擲+神族ね。
気の力を利用して軽功を発生させ相手を投げ飛ばしてるって無茶な設定ね」
「いいじゃねぇか。別に」
「しかもイカサマの部分は、あんたが自慢げに叫ぶ技名って設定だし」
「いいじゃねぇか! 別に」
「こんなものを白ちゃんに伝授するなんて私は、許しません」
「そりゃねぇぜ、姉貴。あいつも教えてもらうの楽しみにしているんだぜ」
「もし教えたらあなたを殺すわよ」
「姉貴・・・目がマジですよ」
「マジで殺るつもりだから当たり前でしょう」
「勘弁してくれ」
「じゃあ、これにて技講座は、終了。仁之介、あなたはちょっと来なさい」
「姉貴・・・。瞳が赤く輝いてるんすけど」
このあと控室からは、肉の焼けるいい匂いが漂ってきたという。
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